■ 文部科学省が脳脊髄液減少症に関するの2回目の通達を出す。
文部科学省:2012年9月5日
文部科学省が第2回目となる全国のすべての学校へ通達(事務連絡)を出した。
・タイトル「学校におけるスポーツ外傷等による脳脊髄液減少症への適切な対応について」
事 務 連 絡
平成24年9月5日
各都道府県・指定都市教育委員会学校安全主管課
各都道府県私立学校主管課
各国公私立大学事務局御中
各国公私立高等専門学校事務局
各公立大学法人事務局
文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課
学校におけるスポーツ外傷等による脳脊髄液減少症への適切な対応について
学校における事故の防止と事故後の適切な対応については、かねてから幼児、児童、生
徒及び学生の安全確保の一環として取組をお願いしているところです。
スポーツ外傷等の後に、脳脊髄液が漏れ出し減少することによって、起立性頭痛(立位
によって増強する頭痛)などの頭痛、頚部痛、めまい、倦怠、不眠、記憶障害など様々な
症状を呈する脳脊髄液減少症とよばれる疾患が起こりうることは、これまで通知、各種会
議等でお知らせしていたところです。
また、厚生労働省において、「脳脊髄液漏出症」の治療に関する硬膜外自家血注入療法
(いわゆるブラッドパッチ療法)が先進医療の科学的評価において「適」とされました。
これにより、施設基準に該当する保険医療機関からの届出に基づき保険診療との併用を
認め、本年7月1日より先進医療としての治療が開始されているところです。
当該硬膜外自家血注入療法を実施する医療機関に関する情報が、以下の厚生労働省のホ
ームページから確認することができますので、各学校やその設置者においては、当該医療
機関に関する情報について周知いただき、適切に対応いただきますようお願いします。
〔先進医療を実施している医療機関一覧〕硬膜外自家血注入療法№63
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan02.html
さらに、各学校やその設置者におかれては、事故が発生した後、児童生徒等に頭痛やめ
まい等の症状が見られる場合には、安静を保ちつつ医療機関で受診をさせたり、保護者に
連絡して医療機関の受診を促すなどの適切な対応が行われるようお願いします。
また、事故後の後遺症として通常の学校生活を送ることに支障が生じているにもかかわ
らず、まわりの人から単に怠慢である等の批判を受け、十分な理解を得られなかったこと
などの事例があるとの指摘もなされています。
そのため、各学校においては、教職員等の脳脊髄液減少症に関する理解を深めるととも
に、必要に応じ、養護教諭を含む教職員等が連携しつつ、個々の児童生徒等の心身の状態
に応じ、学習面を含め学校生活の様々な面で適切にご配慮頂きますよう引き続きお願いし
ます。
なお、各都道府県教育委員会学校安全主管課にあっては、域内の市区町村教育委員会に
対し、各都道府県私立学校主管課にあっては所管の私立学校等に対してこの趣旨を周知す
るようお願いします。
【本件照会先】
文部科学省スポーツ・青少年局
学校健康教育課学校安全係
電話:03-6734-2917(直通)
FAX :03-6734-3794