質問:鞭打ち(むちうち)って病気の名前?
答え:病名ではありません、症状です。
近年、日本では年間100万件以上の交通事故が発生しています。実に30秒に1回は日本のどこかで交通事故が発生しています。当然、交通事故にあった方が、全員、「鞭打ち症」になるわけではないのです。また交通事故以外でも、身体に外部からの強い衝撃やスキーや スノーボードというようなスポーツでも、「鞭打ち症」になる可能性があります。
「鞭打ち症」は外傷の起こり方から来た言葉です。衝撃により身体が鞭のようにしなり発生するところからそういわれています。つまり病名ではないのです。また、寝違えたり、自分に心当たりがなくても、肩が張ったり、凝ったりすることで鞭打ちになってしまったりするという方もいます。 (一般的に、肩が凝ったり、張ったりすること自体「鞭打ち症」と総称する場合も多いようです) 医学的には、各椎体、靱帯が過伸展損傷、過側屈損傷、過屈曲損傷によりおこる頚部の 「頚椎捻挫」をいいます。もう少し簡単に説明しますと、頚椎というのは7個の骨で形成されています。その各々の可動域は決まっております。それが外部ストレスにより可動域を超える 衝撃が頚部に加わり起こる頚部の捻挫であり、筋肉や靱帯などが伸びているか断裂している状態をいいます。
「鞭打ち症」の状態を示す基準に、カナダ・ケベック州で考えられた5段階の診断治療があり、 一般的です。しかし、日本に深く根づいている「鞭打ち症」に関する考えは、大半は1~3ヶ月、 少なくとも半年間で「鞭打ち症」は治ると考えられています。それ以上かかる慢性的な「鞭打ち症」に 関しては残念なことですが、精神的なものとされるケースが多いようです。 〔慢性的な「鞭打ち症」について〕 今までは不治の病とされてきました。10~20年と悩み、自律神経失調症、バレーリュー症候群と診断されたり、上手に病気とつきあってくださいといわれたりでした。 しかし近年、この慢性的な「鞭打ち症」と「低髄液圧症候群」が深くかかわっているのではということが わかってきたのです。 ここで慢性的な「鞭打ち症」となる原因をあげてみましょう。
椎間板ヘルニア
脊椎狭窄症
後縦靱帯骨化症
胸郭出口症候群
蓄膿症
顎関節症
歯のかみ合わせ
鞭打ち、むちうち、むち打ち
むち打ち症の病院・診断・診断書、その原因と症状期間と症状固定、治療期間、完治、後遺症とは?
こういった点も今後触れていきたいと思います。